クラウド隊に入って即、俺はやると決めた。
誰にもこの座は譲らない。
「カンセル……なんかもう、そこまでいくとヤバイよ……」
「何がヤバイというんだ。こういう情報こそ率先して俺が管理するべきだろう? ろくでもないクラウドへのゴシップが飛び交うのも未然に防げるってもんだ」
「いやまあ、そう……なの?」
「ちなみに俺が会員NO1だからな」
「ずるい!! じゃあ俺NO2!!」
「あーーーーー!! カンセルとエッサイで話進めてんじゃねーよ! 俺NO3ね!」
ふっふっふっ、とカンセルは楽しそうにサイトを作り上げている。サイト自体は今流行の簡単なブログ形式だ。色々なタレントや俳優だってやってる。ただしクラウドに関しては会社に正式にOKを貰ったという公式仕様。ソルジャーは極秘な部分も多いから、載せる前に会社からチェックが入るのが、まあ他と違う所かもしれない。
他の1st達は生粋のファンの人達がファンクラブを作り上げているようだが、なんというか、そういう情報すら俺が管理したい。
クラウドの写真とか、これを理由に気軽に撮れるようになるっていうのも美味い。我ながら良い案だ。
その上、ただの公式ブログではない。クラウドファンクラブも兼ねている。
ソルジャー1stともなると率先して作られるこのファンクラブ。
なんというか、これがソルジャーの箔みたいに扱われてる部分がある。
クラウドを売り出したいという企画情報をハッキングした俺は、それとなくアピールした。
先ず、謎に包まれているクラウドの売り出し。第一印象は大事だが、企画部門は手っ取り早くCMとかで顔を売ろうとしていた。しかし、それはクラウドが興味ないねと一刀両断。
クラウドは至上最年少のソルジャー1stとなる。しかし、功績がまだ積みあがっていないのもあって、CMを却下したのは他でもないセフィロスさんだった。
正直、クラウドに対しては周囲の妬みが半端ない。スキップなんてものじゃない、逸脱したその実力で1stとなったクラウドは、その年齢と第一印象である綺麗な顔が災いして、その実力を簡単には認めてもらえないのだ。
だから、大抵のやつはクラウドに対して疑心を持っている。だからこそ、任務の前に顔を売り出そうとする行為は、クラウドへの売出しには逆効果だ。
そこで取った俺の案。
先ずはクラウドのさりげない日常から知ってもらうというブログ。
しかし、このブログを厄介な仕様にしてみた。
先ずは完全なる紹介制。
クラウドの周辺から先ずはファンクラブの詳細を送り、会員になってもらう。
そこからのサイトの紹介を送るといういわば、口コミ仕様。
ただのリンクでは踏めないようにし、ファンクラブ会員になるとレアな写真と情報公開。ちなみに会員ではないと紹介は送れない。しかも紹介人数が限られる。その上、会員は審査制といった、かなりのシビア仕様。セフィロスさんのファンクラブを見習ってみた。
「それさー、人来るの?」
「いいんだよ。これぐらいの方が釣れるんだって」
「えー?」
ブログにはクラウドより、トゥルーやレオンのチョコボの写真がいっぱい散りばめられている。
中にはトゥルーと一緒に寝ているクラウドの写真なんかもあったり。
クラウドを携帯のカメラで撮ろうとすると、何故か神羅の1stソルジャー達が集まってくる。
そうすると、自然とセフィロスさんやアンジールさん、ジェネシスさんとのやりとりなんかもブログに掲載されるのだ。
しかし頂けないのは、予想以上にザックスが絡んでくること。
「……ザックス、邪魔だ!」
「うるせぇ! 俺もクラウドと一緒に撮りたいんだ!! 遠慮するなよ、ほら!」
「………」
めんどくさいといわんばかりの無表情のクラウドの横で、ザックスが、にかー! と笑う。
その後ろでセフィロスさん達が怖い顔をして近寄ってくるという写真が撮れた。
そして次の瞬間にはセフィロスさんがクラウドを抱え上げ、ザックスの襟元をアンジールさんが猫の様に持ち上げてザックスに説教するという図まで撮れる。
そしてクラウドが全力で抵抗し逃げ出した先にジェネシスさんが待ち構え、両脇を挟まれたクラウドは、此方へ突進してくるのが日常だ。
こんなブログが、予想以上の話題性を生み出してしまうことになるのだが、それはまだもう少し先の話。
たまにはブログで番外編。
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