タークスから寄せられたミッションの途中、同期の2ndソルジャー4人で向かった目標到達間近の山の中で、モンスターによる予想以上の苦戦を強いられた。
「くっそ……ドラゴンがいるなんて聞いてねーぞ……」
仲間とは散り散りになってしまった。恐らく、これは全滅に近いだろう。仲間の安否はわからない。
ここで終わりたくない。そう思うのに、血の臭いに誘われて、次から次にモンスターが湧き出てきた。
「クソ……」
仲間達の事も気がかりだが、自分の事で手一杯だった。
既に立つ気力すら無い。血が止まらず、どんどんと己の身体が冷えていくのが漠然とわかる。
武器を握る手の感覚すら既に無い。呼吸が弱々しいのも自分で分かっている。
言葉を発するのもキツい。それなのに、モンスターの殺気が自分に向けられてるのが嫌でもわかった。
ニブルウルフ。ニブルヘイムの山は、世界の中でも数本の指に入る程の獰猛なモンスターで溢れかえっている。
この山にいるらしい、8歳位の子供を見つけること。それが任務だったが、神羅のソルジャー数人がかりでこの様だ。
「どう考えても子供なんて生きてねーよ……」
目の前にいるニブルウルフを睨みながら、ザックスは自嘲した。
唸っていたニブルウルフがこちらに向かって走り跳躍した。
(もう、だめか……)
漠然と死を理解した。
身体はもう、動かない。
空中で、それは止まったかのように思えた。
自分の目が信じられなかった。
跳躍したニブルウルフが、一瞬で真っ二つに引き裂かれたのだ。
どさり、とその肉塊は血の塊と共に自分に降りかかった。
冷えていく自分の身体からは、その血肉はとても温かかった。
何が起こったのか認識できなかった。いや、頭が拒絶していた。
そこにいたのは六本足の馬。そしてその馬に乗る、騎士。
(……まさか、オーディーン?)
召還獣の中でも、レアな存在。
ソルジャー1stの師が身近にいても、その存在を見たことすらない。
存在しかしられていないその召還獣が、離れた場所にいる。
自分が召還する召還獣以外など、殆どが敵だ。
ニブルウルフよりも強靭な敵に、ザックスは体中が震えるのがわかった。
だが、ふとそのオーディーンの馬の上から、金色のものが転がり落ちた。
(………え?)
「……大丈夫?」
目の前に現れ、ニブルウルフの肉塊をどけながら、小さな手でザックスの頬をぺちぺちと叩く。8歳位の、子供。
金髪碧眼。色白の、こぼれんばかりの大きな眼。
自分に近づくことで、ニブルウルフと自分の血で、その綺麗な子供がどんどんと血まみれになっていく。ザックスはやめて欲しいと思った。その綺麗な手を、血に染めたくない。
「ケガ、ひどいね。血、止めるから」
そう言ったと思ったら、緑の淡い光に身体が包まれた。
(まさか、ケアルガ……?)
急激な回復は身体に負担がかかる。
ザックスの意識は急速に遠のいた。だが、子供とオーディーンを敵じゃないと本能的に判断したザックスは、子供に必死に言う。
「なかま……あと、三人………」
「……わかった。助けるよ」
「……わる、い……」
先ほどとは違う安堵に包まれて、ザックスは意識を手放した。
こんな感じで、ブログに投下していこうかと思います。
ちなみにちびクラは最強設定です。
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