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時たまラクガキとテキストを綴ってる腐った日記です。此方で頂いたコメントのお返事は、PCサイトのお返事と共通させて頂いています。お手数ですがリンクからご移動下さい。

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ちびっ子クラウド奮闘記。14

セフィロスに対するクラウドの怯えは後方にいたドラゴンにも伝わったらしく、卵を温めていたドラゴンはのっそりとその身体を起こした。そしてどういうわけだか、その首をクラウドに絡ませ、温めていた卵の方へとクラウドを押しやった。


「うわっ」

「クラウド!」


ザックスは慌ててクラウドの方へ駆け寄ろうと試みるが、アンジールがそれを制す。ドラゴンはクラウドに危害を加えようとしているわけでは無いと瞬時に気付いた。
クラウドに危害が及べば、それこそオーディーンが黙っていないだろう。オーディーンは先ほどからセフィロスを見据え、槍の矛先をセフィロスへと突き出したままだ。

暖かいというより、熱いと感じる程の熱を持った卵と一緒に置かれ、クラウドは混乱していた。普段ならばここまで近くに寄ると、ドラゴンはクラウド達にも威嚇の唸り声を上げていたからだ。それがどういうわけかクラウドを卵と一緒にして、ドラゴンはオーディーンと一緒にザックス達と対峙している。威嚇している口元からは、唸り声と共に炎の片鱗が見えた。


「あー……アンジール? なんかおかしくないか、アレ」

「俺達がセフィロスと一緒くたにされて敵視されるのは……まあわかるんだが……」


何故だが、セフィロスと共に敵視されたくないと思ってしまっているアンジール達がいた。その一方、当のセフィロスはこの状況に笑っている。いつも無表情で有名なセフィロスが、ここに来てから、それは楽しそうにずっと笑っているのだ。正直、気味が悪い。


「子供と卵を明け渡したく無いと見える」


セフィロスの一言に、後ろにいたソルジャー達が一斉に心の中で、そりゃそうだろう! と突っ込んだ。そして、奇しくもその一言で、アンジール達が感じていた違和感の正体が判明する。


「俺、英雄に憧れてはいるけど、おっさんと一緒にはされたくねぇなー」


ザックスは容赦がなかった。



***



膠着していた場は、セフィロスが正宗を構えた事で壊れた。セフィロスの視線は、此方へ向かって走ってくるオーディーンを捕らえる。


「アンジール」

「……不本意だが仕方が無い」


セフィロスはオーディーンを相手に、アンジールはドラゴンを相手に向かって行く。
これにハッとなったクラウドやザックス達が加勢に入る。しかし、ゲリとフレキ、そしてフギンとムニンは、それぞれ残ったソルジャー達へと走り、戦闘に入った。

オーディーン達がザックス達と戦闘を開始し、クラウドは困ってしまっていた。ザックス達に攻撃を加える事に躊躇を覚えてしまっていたのだ。
ドラゴンと卵を守ると決めたくせに、こういう所で判断に迷うなんてどうかしている。


「魔法の気配だと?」


少し離れた場所から放たれている尋常ではない力の波動に、セフィロスとアンジールはそれをちらりと横目で確認する。そこには、緑の光に包まれているクラウドの姿があった。
クラウドは攻撃するのではなく、仲間達であるオーディーンやドラゴンに補助の魔法を次々と掛けている。中には敵の技であるマイティガードと思われるものさえ使っているではないか。


「どういうことだ……?」


クラウドの足元から、それは帯のように緑の光がたゆたい、クラウドを包んでいた。魔法の波動と共にそれらが出現している。そして発動と共に消えるそれに、セフィロスは眉を寄せた。
剣と意識はオーディーンの槍さばきに向かっているが、クラウドの事が頭から離れない。あの緑の帯の正体はなんなのだ。

この辺りの地形をふと思い描き、セフィロスは気付いた。


「そういうことか」


オーディーンのなぎ払いを悠々と避け、少し後方に下がったセフィロスはオーディーンと距離を開け、再度クラウドを見やる。


「魔晄……いや、ライフストリームのエネルギーを魔力に変換しているのか。本人に自覚があるのかは知らんが、底の見えない魔力の理屈はそれなら頷ける」

「な、なんだと!?」


聞こえてきたセフィロスのとんでもない言葉に、思わずアンジールは反応してしまった。その隙をドラゴンは見逃さない。ドラゴンの尻尾による払いが来るが、アンジールは跳躍してそれを避けた。危なかったとアンジールは冷や汗を拭う。だがセフィロスはそれを気遣う事も無く、淡々と説明をしだした。


「ライフストリームは生きているもの全ての源だとも謂われている。MPは自らを構成しているライフストリームをMPに変換しているという理論ならば、子供の場合は自分のライフストリームをMPに変換するではなく、この星のライフストリームから直に己のMPとして変換していると考えるのが妥当な線か」

「な……」

「考えてみればMP吸収というマテリアもある。その対象が星とは末恐ろしいな。こんな逸材がいるとは」


横に立つセフィロスの笑顔が恐ろしい。状況が分からずも自分に向けられている何かには気付いているらしいクラウドは、怯えを顔に張り付かせながらもオーディーン達の回復を忘れない。


「欲しい」


横からぼそりと呟かれた一言に、アンジールはハッとなってセフィロスを見る。


「欲しいな」


凶悪な笑顔を放つ英雄の姿に、アンジールはどちらが敵かよくわからなくなった。












えいゆうこわい(´・ω・`)

拍手[8回]

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ちびっ子クラウド奮闘記。13

オーディーンは首を振る。何度も説得を試みるが、ドラゴンは頑なにこの場を動いてくれなかった。ドラゴンと直接やり取りができないクラウドは焦っていた。直ぐ傍まであの銀髪の男が迫っているとフギンとムニンが教えてくれた。数刻もしない内に、このままではあの男達に見つかってしまうだろう。

オーディーンとドラゴンのやり取りが終わるのを横で待っていることしかできないもどかしさに、クラウドはどんどんと無力な自分に追い詰められていった。
クラウドは、ただ守りたかっただけなのだ。自分を庇い、目の前で亡くなった両親に何も出来なかった自分が悔しくて、力が欲しいとオーディーンに願った。

傷口を塞ごうと小さな両手を懸命に当てるが、どくどくと溢れ出る血を止めることはできなかった。
冷たくなっていく大切な人達を、ただ呆然と見守ることしかできなかった。

今だからこそ分かる。力の有無の差というものが。あの時の自分に今の力が少しでもあれば、きっと助けられたかもしれないとクラウドは幾度と後悔した。もう、あんな思いはしたくない。





ある日、ニブル山に今まで感じたことの無い気配を感じた。なにやら異物が紛れ込んでいる様な感覚を覚えたのだ。オーディーンと共にその場に駆けつけると、焼け焦げた人達が地面に転がっていた。そして、その奥にいる初めて目にするモンスター。

ニブル山にはオーディーンと共に幾度と登ってはいるが、こんなモンスターなど見たことが無い。ドラゴンだとオーディーンが教えてくれた。しかし、そのドラゴンは抱卵中であることに早々に気付く。子が傍に居る動物は警戒して気が荒くなるのは当然だった。身体は傷だらけで、ふらふらと今にも倒れそうだったが、懸命に戦い子を守っていた。

焼け焦げ、うめき声を上げている人達の傍には物凄い数の武器が散らばっていた。地面に転がっている人間を睨みつけ、ドラゴンは卵を必死に守っていた。この者達に襲われ、どうやらここまで逃げてきたのだろうとオーディーンが教えてくれたが、足元に転がっている人達もまだ息がある。

クラウドにはドラゴンの子を守る姿が、自分を庇った両親の姿と重なって見えた。うめき声を上げ、今にも死にそうな人達に両親の死を重ねた。

クラウドにとって、ただ助けたいという単純な気持ちしかなかったのだ。





クラウドを見下ろしたオーディーンは、やはり首を振る。どうしてだと問い詰めると、オーディーンはクラウドの身長に合わせてしゃがみこみ、クラウドの目線に合わせてドラゴンの卵を指差した。


「……?」


頭の中に響いたオーディーンの声に、クラウドはハッとなってオーディーンを見返す。ドラゴンには動けない理由があったのだ。今、取れる手段は一つだけとなってしまった。

クラウドの足元で蹲っていたゲリとフレキが、ひくりと鼻を鳴らした。ここから下山する道は一つしかないのだが、そちらへ向かって二頭は唸り声を上げだした。上空にいたフギンとムニンもまた、警戒の声を上げている。予想以上に早かった。だが、こうなれば仕方がない。

クラウドもまた、その方向を睨みつけたのだった。



***



相手の位置を確認してこようとするアンジールをセフィロスは無駄だと制した。上空ではカラスが二羽、共に旋回しながら鳴いている。あれだけで自分達の事をオーディーンに知らせている事くらいはわかるだろう。
ならばどうやって接触するかとアンジールが思案しているのを他所に、堂々とセフィロスはドラゴンの元へと足を進めた。


「セ、セフィロス!?」


いつもの事ながらセフィロスの行動には驚かされる。自らが囮りとなるくらい何とも思っていない男だった。むしろ率先して行い、敵がわんさかと自分に寄ってくるのを手っ取り早いと笑いながら倒していく。本人的には、ただ面倒臭がっているだけなのだが、敵からしてみればそれが脅威に見えるのは仕方が無いだろう。セフィロスにはそれが出来るだけの強さを持っていた。

セフィロスは、ひたりとクラウドだけを見つめて笑う。


「ドラゴンを攻撃していない所を見ると、やはり逃げろと催促していたか」

「…………」


睨みつけるクラウドの視線にはお構い無しに、セフィロスは笑いながら続けた。オーディーンやドラゴン、狼達の警戒がこの場に充満している。少しでも動けば戦闘が開始しそうな緊迫したこの状況に、アンジールとその他の者達は言葉を飲み込んでしまった。一発触発の空気の中、セフィロスだけが悠々と言葉を発している。


「俺の言葉の意味は理解しているのだろう? では質問に答えろ。でなければ先ほど忠告したように、返答が無ければ俺はドラゴンを屠る」

「……しつもん?」

「どうやって長時間オーディーンを召還し続けている? 俺が疑問に思っているのは、今はそれだけだ」


セフィロスの言葉にクラウドは眉を寄せ、しょうかん……? と謎の言葉だと言わんばかりの顔をした。これにセフィロスは微かに眉を寄せる。そういえばザックスは、この子供はマテリアも召還獣も理解していなかったと言っていた。ということは、召還獣である筈のオーディーンは、"召還されていない"という可能性があることが浮上する。

ただ理解していないだけで実行しているというよりも、この子供はオーディーンを召還していない可能性がある事に今になって気付かされた。
考えてみれば魔力が高くて強力な魔法が使えたとしても、長時間に及ぶ召還に子供の魔力が耐えられるはずが無いのは当たり前だ。
子供の余りの逸脱した状況に慣れてしまい、すっかり失念していた。


セフィロスの質問に答えを出したのはオーディーンの方だった。
クラウドを庇って後方に下げさせ、オーディーンは大人一人分あるような大型の剣を具現化させ、その切っ先をセフィロスに向けた。


「オーディーン! それはダメだ!!」


慌てたクラウドがオーディーンに縋って必死に止める。何の事だとアンジールやザックス達は訝しげな顔をした。クラウドの必死な様子に、オーディーンの甲冑からうめき声の様な声が聞こえてきたと思った瞬間、その剣が槍へと姿を変えた。


「"グングニルの槍"か?」


どこまでも御伽噺の通りだな、とセフィロスは笑う。だがセフィロスの目線は、オーディーンがセフィロスに殺気を向けようと依然クラウドを捕らえたまま離さない。
その事に気付いたらしく、クラウドはその顔に怯えを滲ませ始めた。この銀髪の男は"強い奴"だとザックスが言っていた。ドラゴンを目的としていた筈なのに、ドラゴンには目もくれない。オーディーンの殺気にすら余裕を滲ませている。

この男は言っていた。"質問に答えなければドラゴンを屠る"と。何故、自分に質問をするのか。

男の目的は、ドラゴンではない……?


「……オレ?」


何かに気付いたクラウドのか細い呟きが聞こえたようだ。
ようやく気付いたのかといわんばかりに、セフィロスがニヤリと笑った。










セフィロスが変態化しはじめました。ヮ-ィ



Gバイクたのしーです!! ただ問題があるとすれば報酬のルーレット方式でしょう。こんちくしょうめが。
ルーレットのタイミングを覚えようにも、タップして止まる時間がランダムでほんっと運任せ。このやろー。金くれ、金。もしくは錫!! と念じながらほぼカスです。ぐぎぎ。

ローソン梯子してもポッキー一個しか手に入りませんでした。運よく最後の一個でした。我が家の身近な店舗はお菓子を入荷すらしていませんでした。涙

だけどGバイクのクラウドの声に萌えまくってます……。ああクラウド可愛いよクラウドー。「興味ないね」が超かわいい。くっそー萌える。





先日、愛宕の末社にお参りした後、家に帰って艦これをやっていたら愛宕愛宕愛宕のオンパレードのドロップにパンパカパーンしてました。ものの一時間程度で6艦ドロップ。うっほー

ちょっとブルッたのはここだけの話……。笑

拍手[7回]

ちびっ子クラウド奮闘記。12

ニブル山に入った直後から次々とモンスターに遭遇し、予想外の苦戦を強いられたせいか思いのほか歩みは進まずにいた。ようやく頂上手前に位置する橋にかかり、セフィロスは渡る前にその足を止めた。


「……これか?」

「ああ、おっさんが言ってた橋? これ以外の橋は無いと思うぜ」

「御伽噺ではニブルヘイムにはギャラルブルという黄金の橋がかかっているらしい」

「黄金かー。ま、現実ってこんなもんだよな」


目の前には時の経過が刻む橋が架かっていた。縄を編みこみ、その上に板を敷いた質素な橋だ。
ニブルヘイムを舞台に創作された御伽噺ならば、黄金に喩える気持ちも分からなくも無い。世の中の御伽噺はその数だけ如何様である筈なのに、共通して物を過剰に金銀財宝に喩える。それが安っぽい演出になり、子供向けになっているのは分かるが。

セフィロスは大人数人分の負荷に橋の強度は耐えられそうにないと瞬時に判断した。2nd四人の体重には耐えられたようだが、今その重量に耐えられる気がしない。二人ずつ橋を渡るようにセフィロスは指示を出した。
しかし橋を渡った向こう側に位置する、橋を留めている支柱に件のカラスが二羽、左右に止まっているのに気付いた。これには全員の顔が嫌な予感に歪む。


「行くぞ、アンジール」

「動物虐待をしている気分になってしまうな……」


アンジールが溜息を吐いて前を見据えた瞬間、セフィロスとアンジールは一気に橋を渡り、カラスに攻撃を仕掛ける。その間に他のメンバーが隙を見て橋を渡るが、走ればその分だけ橋も激しく揺れた。カラスが橋を狙わないかと心配でもあるが、別の意味で橋の強度を心配せざる得ない。
何とか全員が橋を渡りつつ、ザックスはちらりとカラスとセフィロス達の戦闘を見ていて気が付いた。カラスが自分達でさえ使えない上級魔法を使っていたのだ。セフィロス達の攻撃をいとも簡単にシールドで塞いでしまう。これにはもう驚愕するばかりだ。


「マジかよ……」


セフィロス達がカラスの注意を引いてくれていなければ、橋を落とされていた可能性が更に増した。
ザックスは、どこか御伽噺の部分を鵜呑みに出来ない部分があった。見た目は普通のカラスなのだ。召還獣であるはずのオーディーン自身が使役しているという実感が無かった。

シールドで塞いでいる間は術者は何も出来なくなる。シールドは敵の攻撃を全て防ぐが、その影響は術者にも影響する難点があった。それを見越して、セフィロスとアンジールは間を稼ぎつつ、容赦ない攻撃をカラスに浴びせていた。
始終シールドで塞がざる得なかったカラスは、ザックス達が全員無事に橋を渡りきると二羽は直ぐ様、戦闘を離脱し遠くへと飛び去って行った。
セフィロスとアンジールは深追いはせず、直ぐに全員の安否の確認を行う。


「大丈夫か、お前達」

「なんなんだあのカラス、めっちゃ怖ええ……」

「シールド系の魔法は全部使えるようだ。正直もう相手にしたくないな……」


カラス相手にこんなにも苦戦するとは思わなかった。下手をしたらあのカラス達はドラゴンよりも手強いだろう。しかも、あのオーディーンが使役している。カラスに傷を負わせでもしたらオーディーン自身も黙っていないだろう。
カラスに攻撃してしまっている手前では既にオーディーンの怒りを買っている可能性があるが、そちらもやはり心配になるのは仕方ない。アンジールは最新の注意を払い、攻撃のタイミングをずらしていた。
しかし、横にいたセフィロスの様子がおかしい。なにやら不機嫌な様子だった。


「なんだ、どうしたセフィロス?」

「手ごたえというより、試されていた感じがする」

「……なんだと?」

「恐らく、いや。確実だな」


セフィロスはそれ以上は何も言わず、何事も無かったかのように更に頂上へと向かう。アンジールはセフィロスの言葉を聞いて愕然としていた。
アンジールは敢えてカラスへの攻撃をしないように努めていたのだが、カラスからしてみればそれも計算の内だったとセフィロスは仄めかした。セフィロスは推測で確実とは口にしない。だからこそ"確実"なのだろう。
あまりの事の連続に、アンジールは思考が中断しそうだ。あのカラス達の知性はどこまで高いというのだろうか。

橋から直ぐの所で、セフィロスの足がピタリと止まる。道が二手に分かれていた。


「おい、どっちだ?」


頂上へはこのまま上を目指せば良いと思うのだが、ドラゴンの居場所は2ndしか知らない。セフィロスはザックスにドラゴンの居場所を聞いた。


「あ、このまま上に行くと魔晄炉の真上に出るんだけど、そこにドラゴンがいる。あっちの道は魔晄炉に繋がってた。その手前にある洞窟を抜けると、アンタの言ってた魔晄の泉があったぞ」

「泉は反対側か」


惜しいがドラゴンを優先すべきだな、とセフィロスはドラゴンの方へと足を向けた。


「確かに魔晄の泉って見たことなかったけど、あそこも御伽噺に出てくんの?」

「フヴェルゲルミルという名の原始の泉だと書いてあったな」

「原始の泉……?」

「魔晄は元々、この星のエネルギーであるライフストリームを加工した名だが、そのライフストリームはこの星の精神であり、記憶、知識であると謂われている」

「その結晶がマテリアか」

「そうだ。オーディーンは魔術を得るために泉の水を飲ませて欲しいと泉の番人と交渉する。番人に代償としてオーディーンの片目を差し出せと言われ、オーディーンは自分の片目を抉り出した」

「ゲー! そんなん御伽噺にすんなよな!!」


ザックスの言葉にアンジールが全くだ、と同意する。とてもじゃないが、子供向けとは思えない御伽噺だ。だが、ザックスがそこで気付いた。


「ん? ニブルヘイムを基にした御伽噺が現実に近い事実だとすると、その魔晄の泉を飲むと魔術が使えるようになるってことか?」


これに珍しいこともあるものだとセフィロスが笑う。どういう意味だと憤るザックスだったが、セフィロスの笑いから自分が言ったことが間違っていなかったと気付いて、他の仲間にどうだといわんばかりの顔をした。


「ザッ君がドヤ顔になってる……」

「調子に乗ってんじゃねーぞ」


同胞達から次々と野次が飛ぶのもお構い無しに、ザックス得意の笑顔だ。単純ね、とシスネからボソリと横から飛んでくる辛辣な評価はとりあえず脇に置いて、ザックスは更に気付いた事を言ってみた。


「だけど、それには代償が伴うんだろ?」

「そうらしいな。だが、オーディーンは俺達とも似ていると思わないか?」


代償を払って魔晄の泉を飲み、魔術を得たオーディーンと、魔晄を浴び、施術を受けて肉体強化を行ったソルジャー。確かに似ているかも……と、ソルジャー達は目を瞬く。


「だからこそ、御伽噺だと思えない」

「お前が興味深々な理由がようやくわかった」


苦笑しながら溢すアンジールに、他のメンバーも同意する。

皆は自分達とも似ていると称された事で、現実味のなかったオーディーンやクラウドの逸話が、なんだか身近になった気がした。










※オーディーンが魔術を得た泉はニブルヘイムの泉ではありません。
もうお分かりと思いますが、この話は北欧神話を元にしています。参考にした物は最後に記載します。



いつも拍手ありがとうございます!

この字数でいけば、あと2~3話で終わりそうです。
逆行の方からもそうですが、ザックス、カンセル、エッサイ、セバスチャンの絡みを書いている時間が凄く楽しいです。
この話が終わったら、続き物か番外編でソルジャー達と絡むちびクラを今度こそ書きたい自己満足。

ラストスパートがんばります!

拍手[13回]

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