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時たまラクガキとテキストを綴ってる腐った日記です。此方で頂いたコメントのお返事は、PCサイトのお返事と共通させて頂いています。お手数ですがリンクからご移動下さい。

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ちびっ子クラウド奮闘記。2

パチパチと火が爆ぜる音がする。
ミッション中は、あまり眠れない。それに付け加え、眼が覚める前に周囲の音を認識する癖がついていた。だが、今いる周囲の気配は優しいもので満ち溢れている気がする。そして、どこか懐かしい空気が漂っていた。自分は非番だっただろうか?


(あれ……俺……?)


瞬時に死を間近に感じていた事を思い出す。
本能のまま勢いよく上半身を起こそうとして、グラリとふらついた。
上手く身体が動かない事に気付いた。酷い貧血を起こしているらしい。その上、ミッション中では有り得ないベッドの上に寝ていることにも気付いた。
ここはどこだろうか。血の巡りの悪い頭は重く、危機的な本能だけが先走って軽いパニックに陥ってしまう。


「まだ動いちゃだめだよ」


少し下っ足らずな感じのする幼い声が頭上から聞こえてきた。自分の顔を覗き込んできたのは、意識を無くす前に見た綺麗な子供だった。


「お……?」

「お兄ちゃん達、四人で全員? 一応助けたよ。でも、みんなまだ寝てる」

「あ……お前!」


ブラックアウトする前に見た、金髪碧眼の綺麗な顔だった。オーディーンに乗っていた子供だ。
状況を思い出し、ザックスは思わず叫んだ。しかし次の瞬間、ぐわんぐわんと頭に声が響いて呻く。


「みんな出血が酷かったんだ。二人は火傷。……ドラゴンに遭った?」

「あ、ああ。助かったの、か……?」


ザックスは状況を確認するべく、周囲を見渡した。もしかして、ここは山の入り口にあったニブルヘイムだろうか?
石と板張りの家らしい。二つのベッドに二人ずつ、自分を含め仲間達が寝かされていた。
ニブルヘイムは一年を通して寒い地方だが、今の時期はまだ寒くない。だが、暖炉に火が入っている所を見ると、貧血を起こして体温低下を起こしていた自分達のためだと思われる。そして、とても美味しそうな匂いもしていた。

助かったと思った安堵と、その匂いに気付いた途端、気が緩んだのかザックスの腹が場違いに鳴った。


「お、おう……」

「おなか空いてる? シチューあるよ、食べれる?」

「えっ! まじで? 食べる!!」

「待ってて。持ってくるね」


パタパタと子供特有の走りで、炊事場に向かう姿をザックスは半ば呆然と見送った。
意識を無くす前に見たオーディーンの存在が気がかりだが、そんな事を言って、今何か起こったらこの状況では対処できない。それに不確定要素が多すぎる。
オーディーンと子供の関係性が非常に気になるが、子供の機嫌を損ねて今追い出されたりしたら、満足に動けない自分達はまた死に直面する可能性が高いだろう。現時点では仲間達の意識すら戻っていないようにも思う。状況的に不利だ。

とりあえず、様子をみながら行動を考えた方がいいかもしれない。いや、先ずはシチューを食べてから考えようと、ザックスは思考するのを止めた。
ただ、自分達の武器だけは所在を確認する。しかし、ザッと見渡すが、それらしいものは見つからなかった。

(これ、ほんとどういう状況……?)

ザックスは考えることが苦手だ。そういうのは全部他の仲間に押し付けることが多い。
まだ眼を覚まさない仲間達を見る。彼らも半死半生だったらしい。四人、共に体中に包帯が巻かれていた。所々、未だに血が少しにじみ出ている箇所もある。
大きな傷は一通り肉が盛った状態で塞がっているが、今だ完全に癒えているわけではなかった。
身体中が軋み、悲鳴を上げている。魔法で完全に癒すことができないほど、皆一様に残りの体力が無かったらしい。


「おーい、生きてっか?」


隣で寝ていたカンセルの頬をぺしぺしと軽く叩く。
すると、うめき声と共に覚醒した。


「……ザックス?」

「おー。生きてたかー」

「勝手に……殺すな」

「いや、俺もお前も今回ばかりはマジ死に掛けたわー」

「あぁ……」


うめき声と共に、カンセルは上半身を起こそうとして断念した。しかし、自分の身体中をまさぐって何かを探している。携帯依存症のカンセルが何を探しているかは直ぐにわかったが、苦笑するしかない。


「俺の携帯……?」

「あー、武器も全部行方不明。あの子に聞いてみないとわかんねーな」

「……あの子?」


パタパタという足音と美味しい匂いがして、その子が戻ってきた。


「もう一人、起きた?」

「起きた起きた」


案の定、子供を目にしたカンセルがビシリ、と固まった。そうだろう。この子供は本当に綺麗な子供なのだ。特にこんな僻地で金髪碧眼なんて珍しい。金色に縁取られた大きな碧眼の目は、吸い込まれそうな錯覚を起こす程に綺麗だ。

小さな子供は特に可愛い、と形容しがちになるが、そういうのをすっ飛ばして綺麗、という言葉が出てくるほどに。だが、ちょっとばかり見た目の年齢と違って無愛想というか、無表情で淡々としている気がする。この時期の子供はうるさいだけが取り得ではないだろうか? ザックスは昔の自分と重ねてみた。もしかして、この子供は人見知りか?

ザックスにシチューが入ったお皿とパン、スプーンを渡し、子供はカンセルを覗き込む。


「おなか空いてる? シチュー食べれる?」

「え? あ、あぁ……?」


状況がわかっておらず、混乱しながらも返事をするカンセルに、ザックスは噴出した。



その後、程なくして残りの二人も目を覚ました。
全員、食事をし、安堵の息を吐く。誰もが死を感じていた。どうして自分達が助かって、ここにいるのかわかっていない。
場を改めて、ザックスは子供に自己紹介し、状況を聞くことにした。


「俺の名前はザックス。あっちがセバスチャン。その隣がエッサイ。で、これがカンセルね」

「これとか言うな、お前」

「で、さ。名前を聞いてもいいかな?」

「……クラウド」

「クラウドか! 改めて、俺達を助けてくれてありがとう」

「えっ!?」

「まさか、俺達を助けてくれたの、クラウドなのか?」

「…………」


ザックスのお礼に、クラウドは何も言わない。
他のメンバーは、こんな子供が自分達を助けたのかと目を疑っている。


「俺達を助けてくれたのはクラウドだよ。ちなみに、お前らも助けてくれって、俺がお願いしたんだ」


それを聞いて他の三人の目が驚きに彩られた。神羅のソルジャー四人がかりで瀕死の状態に陥っていた状況から、この8歳位の子供がどうやって自分達を助けたというのか。
ニブルヘイムの山に入り込む事自体が無駄に死に行くような行為に等しい。自分達を助けたのは他の大人たちではないのかと尋ねるが、それにもクラウドは黙ったままだった。

いくつかの質問をするが、クラウドからは無言の回答しか得られなかった。
そこでザックスは考えた。オーディーンを召還したのが別にいるのだろうかと。
いや、それよりも質問の仕方が悪いのかもしれない。簡単な返事で済むよう、簡潔に質問をすることにした。


「クラウド、お父さんかお母さんは、ここにいないのか?」

「……いない」

「あー、えっと。俺達の荷物って、どこにあるか知ってる?」

「あ、それはあっち。持ってくる」



やはり受け答えは歳相応なのかもしれない。子供に質問攻めにしたら泣き出しそうだ。
パタパタと足音をさせて走っていくクラウドの後姿を四人で見守りながら、その姿が見えなくなると、皆ため息をこぼした。


「……ザックス、ほんとにあの子が俺達を助けたのか?」

「あぁ。……なぁ、俺達のミッション内容、覚えてるか?」

「タークスの依頼だろ。ニブルヘイムの山にいる8歳位の子供……え?」

「……多分、あの子だ」

「迷子の捜索かと思ってたぞ、俺」

「それだったら、事前に訪れた時に、この村の住人が騒ぎ立てないか? 子供を捜してくれって」

「あ……」


ザックス達が山に入る前、訪れたこの村では、歓迎しない余所者を射るような目で遠巻きに見られていたことを思い出す。
さっさと用事を済ませて帰ってくれと直接、村長にも言われたくらいだ。


「タークスに連絡するか……?」

「子供の容姿が記載されてなかったし、あの子だって断定は出来ないだろ? それより、俺達のこの状況じゃミッションは確実に失敗だし」

「とりあえず、帰還連絡するしかないな……」


ミッション失敗による叱責はないだろう。なんせ、1stが出るのが当たり前のようなドラゴンがいたのだ。生きて帰るだけ奇跡的だと思う。
確実にこのミッションはランクが上がるだろう。

しかし、ザックスだけは思う。タークスが探しているのは確実にクラウドだろうと。
クラウドに直接オーディーンとの関係性を聞いてもいいのだろうか?
いや、もうちょっとコミュニケーションを図って仲良くなってからの方が教えてくれるんじゃないだろうか? と、ザックスが思考してる時にその音はした。


ガチャリ、ガチャリ、


重量感のある、甲冑を纏っている者が歩いているような足音だ。
ビシリ、と、それを見た四人が固まった。



ソルジャー四人分の荷物を片手に軽々と持った、オーディーンがそこにいた。

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ちびっ子クラウド奮闘記。1

タークスから寄せられたミッションの途中、同期の2ndソルジャー4人で向かった目標到達間近の山の中で、モンスターによる予想以上の苦戦を強いられた。


「くっそ……ドラゴンがいるなんて聞いてねーぞ……」


仲間とは散り散りになってしまった。恐らく、これは全滅に近いだろう。仲間の安否はわからない。
ここで終わりたくない。そう思うのに、血の臭いに誘われて、次から次にモンスターが湧き出てきた。


「クソ……」


仲間達の事も気がかりだが、自分の事で手一杯だった。
既に立つ気力すら無い。血が止まらず、どんどんと己の身体が冷えていくのが漠然とわかる。
武器を握る手の感覚すら既に無い。呼吸が弱々しいのも自分で分かっている。
言葉を発するのもキツい。それなのに、モンスターの殺気が自分に向けられてるのが嫌でもわかった。

ニブルウルフ。ニブルヘイムの山は、世界の中でも数本の指に入る程の獰猛なモンスターで溢れかえっている。
この山にいるらしい、8歳位の子供を見つけること。それが任務だったが、神羅のソルジャー数人がかりでこの様だ。


「どう考えても子供なんて生きてねーよ……」


目の前にいるニブルウルフを睨みながら、ザックスは自嘲した。
唸っていたニブルウルフがこちらに向かって走り跳躍した。


(もう、だめか……)


漠然と死を理解した。
身体はもう、動かない。



空中で、それは止まったかのように思えた。
自分の目が信じられなかった。

跳躍したニブルウルフが、一瞬で真っ二つに引き裂かれたのだ。


どさり、とその肉塊は血の塊と共に自分に降りかかった。
冷えていく自分の身体からは、その血肉はとても温かかった。

何が起こったのか認識できなかった。いや、頭が拒絶していた。
そこにいたのは六本足の馬。そしてその馬に乗る、騎士。


(……まさか、オーディーン?)


召還獣の中でも、レアな存在。
ソルジャー1stの師が身近にいても、その存在を見たことすらない。
存在しかしられていないその召還獣が、離れた場所にいる。

自分が召還する召還獣以外など、殆どが敵だ。
ニブルウルフよりも強靭な敵に、ザックスは体中が震えるのがわかった。


だが、ふとそのオーディーンの馬の上から、金色のものが転がり落ちた。


(………え?)


「……大丈夫?」


目の前に現れ、ニブルウルフの肉塊をどけながら、小さな手でザックスの頬をぺちぺちと叩く。8歳位の、子供。
金髪碧眼。色白の、こぼれんばかりの大きな眼。

自分に近づくことで、ニブルウルフと自分の血で、その綺麗な子供がどんどんと血まみれになっていく。ザックスはやめて欲しいと思った。その綺麗な手を、血に染めたくない。


「ケガ、ひどいね。血、止めるから」


そう言ったと思ったら、緑の淡い光に身体が包まれた。


(まさか、ケアルガ……?)


急激な回復は身体に負担がかかる。
ザックスの意識は急速に遠のいた。だが、子供とオーディーンを敵じゃないと本能的に判断したザックスは、子供に必死に言う。


「なかま……あと、三人………」

「……わかった。助けるよ」

「……わる、い……」


先ほどとは違う安堵に包まれて、ザックスは意識を手放した。







こんな感じで、ブログに投下していこうかと思います。
ちなみにちびクラは最強設定です。

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