怒り心頭に発しているアンジールを他所に、セフィロスは一人考え込んでいた。
駄犬のことはアンジールに任せて放っておくにしても、報告していた内容が気にかかって仕方ない。
ザックスは子供が召還獣と意思疎通を行っていると言っていた。自分が召還をしたとしても、そんな感覚など身に覚えが無い。そんな話を聞いたことすらなかった。
召還獣は戦闘以外で召還される事例など無い。恐らくだが、MPを引き換えに戦闘、攻撃、回復、という契約がマテリア自体に盛り込まれており、それを召還獣が了承して召還されるのだと漠然と思っていた。云わば、通訳機と契約書を兼ね備えた物だと思えばいいだろうか。
だが、今回の件はそれらの常識を覆す勢いだ。いや、そもそも未知の生物を召還するという事が解明されていないまま使用されているのは事実だった。
マテリアは世界の知識を蓄えている結晶といわれている。星の歴史と知識が詰まった産物とも。だが、それすらも解明されておらず、ただの伝承に過ぎない。
自分の世界では確認できない生物を、マテリアという物質を媒体にして召還する。考えれば考えるほど、我々は謎に満ちたものを当たり前に使っていたという事実がわかる。
しかし子供の存在は、この謎を解明する手がかりになるだろう。それは歴史が動くという意味にもなる。
セフィロスは携帯を取り出して神羅で登録されている記録を調べ始めた。子供の話を聞き、その存在を考えれば考えるほどに己の胸の高鳴りを抑えることは難しい。この高揚感はアンジールやジェネシスと手合わせをしている時にも覚えがある。
特に興味も無い、いつも通りの任務だと思ったが、ドラゴンの出没から始まって伝説化していたオーディーンの出現や子供の召還獣の意思疎通といい、聞けば聞くほど妙に興味をそそられていくのが己でも分かった。
怒りを押し殺しているアンジールと、黙々と携帯を操作しだしたセフィロスを横目で見たツォンは溜息を溢した。
ザックスから得た情報を元に状況を整理したいと思っていたのに、ただ現状を引っ掻き回されただけに終わってしまった。オーディーンと子供の関係性を指摘されたのは有難いが、それ故に科研のお陰もあって現状は更に厳しいものになっていた。
有能ではあるものの、ソルジャーを率いているセフィロス、ジェネシス、アンジールの三人はある意味、比例して問題児でもあった。
ソルジャーは神羅が作り上げた最高の戦闘兵器だ。だが意思を伴っている分、それ故に興味を持ったら危ない。特に戦闘に関して。
「シスネ、ザックスと連絡は取れるか?」
外に待機していたシスネに呼びかけながらツォンは己の携帯端末を操作する。己の携帯からザックスを呼び出すが、やはり通じない。
「取れます」
「我々が到着する前に、ターゲットとの親睦を深めるようにザックスに伝えろ。そして絶対に目を離すな、と」
「了解しました」
子供の警戒を解く目的も兼ねてシスネを同行させたのは正解だった。異性に目が無いザックスにも有効だ。
そしてツォンは別に連絡するべき所がある。セフィロスがターゲットに興味を持ってしまったという事は恐らく、ニブルヘイムは平和ではいられない大変な事態に発展するだろう。
それだと今の部隊では心もとない。セフィロスとアンジールの存在があるが、別で考えた方が良いだろう。
ツォンは更なる応援を要請する事にした。そして、このままでは任務続行は難しいままだ。科研の注意を逸らし、目的を一つに絞る必要性がある。
少々、胃の痛みを感じながら、ツォンは科研との交渉に乗り出した。
次はようやくニブルヘイムになります。
そういえば、うちのクラウドとセフィロスが相手に興味を持つ切欠は「戦闘」が多いと思いました。
なんか、人様のサイトでお見かけする一目ぼれとかそういうんじゃなくて、ドツキ愛?みたいな。
だからよく、我が家のクラウドは勇ましいとか男らしいとか言われるんでしょうか?
そして更に、我が家のセフィロスはよく変態だと言われます。(笑顔)
でもちょっと考えてみて下さいよ。
子供に対して大人が
「いい子だ、クラウド」
「おいで、クラウド」
アンジールが発言した場合と、セフィロスが発言した場合。
セフィロスが変態風に聞こえるのはもう公式だと思いませんか。(超笑顔)
勿論、この台詞をセフィロスに言わせたいので言わせますが。
決して私が変態というわけでh………
[2回]
PR